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学校リスクマネジメント推進機構|学校と教職員向け危機管理相談
学校リスクマネジメント推進機構

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学校危機管理に、専門家のサポートを活用するメリットとは

今回は、学校リスクマネジメント推進機構会員の、聖パウロ学園高等学校(東京都八王子市)理事長·校長の高橋博先生を訪ね、入会のきっかけ、当機構の評価についてうかがいました。



何もなくても相談できる安心感がある


―――ご入会の直接のきっかけは?
学校には、大きな問題はなくても、保護者からのクレームや、教員の不祥事、不適切な教員を採用の時点からどう見極めるかなど、小さなトラブルやリスクは日々発生するものです。これらにどう対処するかは常に頭を悩ませていましたが、具体的な方法が思いつきませんでした。
研修会に参加し、他校の先生方に学校リスクマネジメント推進機構の評判を聞いたところ、入会したことで大きな安心感が得られたことや、実際にトラブルが発生した際の迅速な対応をみな高く評価していました。
保護者会の開催の仕方や、扇動的な発言をする保護者に対してどのような対応をすべきかなど、我々では思いもつかないところまでアドバイスをいただけると聞いて、すぐに会員になることを決めました。
先日、修学旅行でイタリアに行くときも、万一のトラブルに備えて、学校リスクマネジメント推進機構に連絡してから出かけました。幸い大きな問題もなく帰国しましたが、何もなくても相談できることは大きな安心感です。

マスコミ対応、保護者対応で
具体的なアドバイスが役立った

―――具体的に当機構が介入した事例について教えてください。
登下校中に、生徒の生死にかかわる大きな事故が発生しました。管理職がみな警察に行ってしまい、管理職不在の学校に、マスコミから電話がかかってくる。現場の先生方はどう対応したらいいかわからない。これはまずいと、学校リスクマネジメント推進機構に連絡しました。
すぐに学校に来てくれ、だれが何をするか、役割分担と指揮命令系統を明らかにしました。それだけで教員たちも冷静を取りもどし、解決に近づいたと安心したものです。
特にマスコミ対応は、電話に出る人が毎回違ったり、言うことが前回と異なったりすると、それだけで「何か隠しているのではないか」と疑われ、ことが大きく発展してしまいます。
電話対応や、情報発信についてアドバイスをされたのは「わかっている事実だけを述べる」「わかっていないことについては断定しない」ということです。



今回の事故では、「背景にいじめがあったのでは」と疑われる可能性がありました。学校としては「いじめはありません」と断定したいところです。でも、もし断定すると「根拠はあるのか」「事件後数時間しか経っていないのにどうやって調べたのか」「何か隠しているのでは」と突っ込まれます。「いじめの可能性も考えられるが、現時点ではなんとも言えない」「現在、調査中です」と、事実だけ述べるにとどめたことで、マスコミからの電話もすぐに収まりました。
保護者には、すぐに一斉メールで事件について連絡をし、学校のホームページ上でも情報を公開しました。このようなときは、つい長々と言い訳がましいことを書いてしまいがちですが、「事実だけを簡潔に述べる」とアドバイスをいただきました。結果的に、保護者からのこの件での問合せはわずか3件だけ。うち2件は好意的なものでした。

事例を知ることが
イメージトレーニングに

―――そのほか、入会のメリットは?
事件や事故というものは突然起こるものです。多くの学校では危機管理の必要性に気づいてはいるものの、具体的に何をしたらいいかわからない。自校の事例しか知らないのでよい対応策が思いつかない。その結果、いざ事故が起こると適切な対応ができず、批判を浴びてしまう。学校リスクマネジメント推進機構の会員になってからは、研修に参加したり、定期的に来ていただいて、さまざまな事例を聞くことで、われわれの危機管理に対する感性が高まりました。そういったことがイメージトレーニングになり、万ートラブルが起きたときでも、以前より冷静に対応できるのではないかと思います。

―――先生にとって、「学校危機管理」とは?
学校は、親御さんから大切なお子さんをお預かりしているのですから、その信頼にこたえる責任がある。「学校の危機管理」とは、真心を込めて誠心誠意生徒の安全を守り、信頼を失わないことではないでしょうか。



この記事は当機構が制作・発行している「学校リスクマネジメント通信」をWEB版として編集したものです。


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